数奇草

四畳半に魅せられた理系学生の備忘録

第二十八夜

一人暮らしというのはとても辛いものだ。それは自分を見つめる時間が多くなるからである。そしてそれをしたくがないために、遊びや趣味に逃げる人が多いのが事実だ。 自分を見つめるのはとても辛い。僕は何度も鬱になりかけたし、ずっとイライラしてしまう日…

第二十七夜

僕は明日の代数学の中間試験を受けないことを決意した。 僕は数学専攻をしようと考えている人間ではない。それなのになぜ代数学の講義を受けているのかというと、単なる「興味」である。面白そうと思ったから受けてみただけの話なのである。 それじゃあ単位…

第二十六夜

僕は文字を書くのが好きだ。大学の講義でのノートもいかに美しく仕上げられるかという縛りを自分に課しているくらいだ。 文字を見るだけでその日の気分がよくわかる。頭が回らなくてむしゃくしゃしてる日は止めや跳ねが乱雑になっているし、やる気に満ちてい…

第二十五夜

簡単に要約できるような日々はとても不毛だ。大学に通うか家にいるかバイトをしているほぼ僕の日々はこの三要素で構築されている。幼少の頃から家の近くには年の近い子供がおらず、高校の頃も学校のある市内まで直線距離で30kmほど離れたところに住んでいた…

第二十四夜

目がチカチカして画面を見るのが辛いです。

第二十三夜

最近めっきり寒くなってきた。東北から関西にでてきた僕でもこ寒いものは寒い。確かに冬になっても全く雪が積もらないし路面が凍ることもない関西は天国のようなものだが服の隙間を通り抜ける北風は僕の身体から体温を根こそぎかっさらっていく。 あまりの寒…

第二十二夜

とある哲学の本に書いてあった。この世は我々の脳が我々に見せる幻覚に過ぎないのではないかと。 暖かいという感覚がしたから脳はそのイメージを作り出し我々に認識させる。ふわふわの綿菓子を見たらそのイメージを我々に認識させる。この世は夢と同じだ。…

第二十一夜

今日は自分の勉強不足を痛感した日だった。 自分の学問を追究すれば、政治などの世間への関心が薄れる。学問の追究ばかりでは疲れるので、外にでてぶらぶらしたくなる。要するに時間が足りない。 さらに言えば僕のやる気にもムラがある。今日みたいになんと…

第二十夜

すぐ怒ったりする人は心に余裕がない人らしい。実際僕も一人暮らしを始めてからイライラしやすくなったと思うところがある。知らず識らずのうちに家族に囲まれていることは僕のことを癒してくれていたのかもしれない。 かなり前なのだが新聞の社説のページ…

第十九夜

ものすごい寝坊をした。おかげさまでアニメでよくある「いけない!遅刻、遅刻〜!」と言いながら道を爆走する女子高生の仮装をしてバイトに向かう羽目になった。(ハロウィンということもありこの程度の仮装なら誰も気にも留めなかったが) 1日の始まりが慌た…

第十八夜

今日の朝の僕はやる気に満ち溢れていた。今日はたくさん予定があるからどれから始めに手をつけようかと有意義な時間を過ごす気満々であった。 時は流れて、今、現在。夢破れた(?)男がとあるアパートの一室で寝転がって本を読んでいる。 今朝立てた計画はそ…

第十七夜

皆さんはワンパンマンという漫画をご存知だろうか。僕は初めはアンパ◯マンのパロのつまらない漫画だと思っていたがこれはどうやら誤解だった。 たまたま読む機会がありなんとなくパラ見したらその瞬間にハマってしまった。 アンパ◯マンなんて比ではない。い…

第十六夜

人は目標があることが原動力となりやる気にも繋がるが、逆に目標がありすぎるとやる気がなくなってしまうものだ。このことは頭の中ではわかっていたが、いざ自分のこととなってみると容易には気がつけないものだと思った。(僕の頭がお粗末さんなだけかもし…

第十五夜

久々の雨が降っている。平日の昼間の雨には閉口するが、夜の雨は好きだ。一定のリズムを刻むアマオトに耳を傾けながら読書をすること以上に贅沢なことはないと思っているからだ。 個人的に好んでいる著者は貴志祐介さんや乙一さんなのだが、他にも色々な本を…

第十四夜

眠い。僕は今ものすごい眠気に襲われながらこの文章を書いている。僕くらいの年代の人は徹夜なんて余裕みたいな人が多いはずなのだが僕はそんなの無理だ。何せ一日八時間はぐっすり寝ないと気持ちよくなれない体質なのだから。 人間、生きている時間の中で睡…

第十三夜

僕がぷかぷか浮かぶ雲を眺めていると話しかけてきた人がいた。その人はあまりに暇すぎて時間つぶしにでもと釣りに来ていたらしい。そう、僕はちょうど橋のたもとあたりで雲を眺めていたのである。 その人(仮にAさんとする)は昼間は街の中をパトロールする…

第十二夜

今日はあまり書く気分じゃない。というのも先ほどふざけてどれほど不味い物が作れるのかと言うことを実験してしまい、その後遺症が残っているからだ。もちろん完食した。気分が最高に悪いです。

第十一夜

僕は人混みが苦手らしい。それは人の数が多いだけ処理する情報が多くなるからだ。 そんな僕に救いの手を伸ばす物がある、それは「秩序」であり「ルール」だ。ある程度型にはまった行動を相手がしてくれるのでその分予想も立てやすくなる。 しかし、世の中に…

第十夜

今日は知人のO氏と映画を観に行った。映画を観に行くなんて中学生の頃以来のことなので内心僕はかなりワクワクしていた。 映画のタイトルは「心が叫びたがってるんだ。」略してここさけだ。 主人公の女の子とそれを見守る少年に焦点が当てられていて、その…

第九夜

今まで喧嘩ばかりしてきたけどあの人と仲良くなりたい。 何を言っているんだ。あいつはすぐに裏切る姑息な奴らだ仲良くなる必要なんてこれっぽちもない。どうせ話したところであいつは悪人さ。 僕は今まで通り自分からは殴り返さないよ、まぁさすがに殴られ…

第八夜

人間、誰しも不調な日はあるものだ。しかしそれにしても最近の僕はあまりにも不調すぎると思う。生命の維持には欠かせない食に対する意欲さえ失われている始末だ。 それならばと充電するために1日部屋に引きこもってみても肩が凝って仕方がない。座りすぎで…

第七夜

何もしたくない日は引きこもるに限る。全ての予定を無に帰し、自分は孤独に机の前の椅子に座る。 そして、特にすることもないからしばし空想の世界へ旅にでる。 そこには喜怒哀楽があり醜さや美しさ全てをひっくるめて成り立っている。 そこは現実のように…

第六夜

赤い水滴が果物ナイフからしたたり落ちている。目の前には首筋から大量の赤い液体をまき散らして倒れている人がいた。その顔は苦悶で醜くゆがんでおり彼の最期の憎しみや悲しみを表しているように感じた。 ここまでは計画通りだった。ここにくるまでありとあ…

第五夜

昨日は決壊したダムのように鼻水を排出していた鼻が今日は調子がよかった。生まれて初めて花粉症にでもなったのかと思ったがどうやら思い過ごしだったようだ。 じつは今日は僕の誕生日であった。例年は身内からの祝いしかないのだが今日はアルバイト先の方々…

第四夜

今日は一ついいことに気がつけた日だった。 僕はしばしば作り話をして人を笑わせようとしてしまう。このとき僕は内心嘘をついているという自覚から罪悪感で胸が一杯になっていた。なぜなら幼い頃から嘘をつくことはしてはならないことという規律が脳内にすり…

第三夜

僕の部屋には同居人がいる。彼女はいつも部屋中をうろうろしている。僕が机に向って作業をしているときも僕の視界の隅でかまって欲しいかのようにちょこまかと動き回っている。 今日も僕が椅子に座ってくつろいでいると目の前を横切っていった。しかし、よく…

第二夜

先月買ったばかりのヘッドホンが断線した。元々は二階の住人のBobの騒音を緩和するために買ったのだがこうも早々と壊れられてしまっては壮絶な虚無感しか感じない。 こんな時に僕は今日の不幸せは明日の幸せというよくわからない標語を唱えることで自分の中…

第一夜

意気揚々と始めたはずなのに何故僕は昨日のうちに昨日の分をあげられなかったのだろうか。 じつはこれには深い訳があるのだ。 昨夜バイトを終えた僕は家に帰って温かいシャワーでも浴びようと考えていた。 しかし、仲良しのおじさんに夜釣りに誘われ、断るよ…

第零夜

なぜか自分の記録を書き残しておこうかという観念に襲われ、知らぬ間にいつもは個人の趣味で書いてるはずの駄文を世界に発信し始めてしまった。 ここでは赤裸々に僕に起きた出来事を書こうと思う。 しかし、僕は大嘘つきなので書いてあることは全部嘘かもし…